2017年11月1日付で学会誌20巻7号を発刊しました。

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巻頭言

JISSO 5.0 に必要なもの
 /大阪大学 安田清和

特集/パワーエレクトロニクスの動向

特集に寄せて
 /富士電機 西村芳孝431
[基調論文]バーチャル・プロトタイピングによるSiCパワーモジュールのモデリングチャレンジ
 /Advanced Power Semiconductor Laboratory Ulrike GROSSNER432
鉄道車両駆動におけるパワーエレクトロニクス技術
 /千葉大学 小林宏泰,近藤圭一郎437
パワーエレクトロニクス産業の動向とパワーデバイス実装への要求
 /千葉工業大学 山本秀和442

研究論文

軟性鏡手術におけるエネルギ機器への無線電力伝送の研究
 /オリンパス 鶴田尚英449
概要

軟性内視鏡エネルギ機器に無線で電力を伝送する方法について検討を行った。送受電部は,体内へ挿入可能であるように,細管状で湾曲可能であって,温度上昇を避けるためにシステムは高効率である必要がある。本検討では,その方法として,直径3mmほどのステンレス製モノコイルを用いた電界結合方式であれば,これらの条件を満たし得ることをシミュレーションおよび実験により示した。その結果,考え得る最大負荷である大湾曲時においても94%の電力伝送効率を確認した。さらにこの系は,電力100Wの伝送時,機器の出し入れに相当する動作時,および送受電電極への人体の近接時にも,安定していた。

ノッチフィルタとスイッチ機構を用いた複数クロック動作時における放射ノイズ発生源探査手法の検討
 /東京都立産業技術研究センター 佐野宏靖,佐々木秀勝,金田泰昌458
概要

近年の電子機器は,通信信号の高速化にともない放射エミッション試験で問題となることが多い。特に,複数のクロックが同期して動作していると,ノイズが重なることによって放射ノイズレベルがより増えてしまう。高調波周波数が重なった時,近傍界測定などの従来の手法では,放射ノイズ源となる配線を一つに特定できない問題があった。
本研究では,探査したいノイズ源の周波数と同一の共振周波数を持つノッチフィルタ回路を配線に設置し,スイッチ回路で設置前後の放射ノイズレベルを測定および比較することで,大きな放射ノイズを出す配線かどうか特定する手法を検討した。
実験により,放射ノイズ源となる配線の特定が可能であることを確認した。

ナノフォーカスX線透過像を用いたボイド欠陥を含む銅めっき後のThrough-Silicon Viaの非破壊インライン検査方法
 /東京エレクトロン 梅原康敏,首都大学東京 諸貫信行468
概要

一枚のX 線透過像に基づき,銅を充填したシリコン貫通ビア(Cu-TSV)とそこに内在するミクロンレベルの空乏欠陥(ボイド)の寸法形状を推定する方法を提案する。φ 5 μm × 50 μm の大きさのビアを対象に,実測結果をもとにモデル化と形状の区分化を行い,回転対称形ボイドについて位置や体積を定式化した。これに基づくシミュレーション画像を生成し,機械学習を行うことで透過画像からボイドの欠陥形状分類と寸法の推定が行えることを示した。推定結果と断面観察結果には良い一致がみられた。この結果は銅めっきプロセス条件の不具合による欠陥発生と関係付けることでプロセス改善や制御につなげることが可能となると考えられる。

研究室訪問

関西大学システム理工学部機械工学科/理工学研究科システム理工学専攻機械工学分野 ナノ機能物理工学研究室
 /関西大学 新宮原正三478

 

Vol. 20 総目次480
マイクロエレクトロニクスシンポジウム(MES)2017 セッションサマリー482
MES2017 ミッションフェロー(MF) セッション開催報告489
ミッションフェローの広場491
本会だより492
会告①~③
学会誌等の投稿規程/運用細則・査読について・原稿執筆の手引き④~⑩
賀詞広告募集
第32回エレクトロニクス実装学会 春季講演大会 講演大会発表募集案内
■会 長
益 一哉
■副会長
白石 洋一  齊藤 雅之
■ 編集委員会
委員長 日暮 栄治
副委員長 小舘 淳一
委員(五十音順)
青柳 昌宏  赤星 晴夫  安東 泰博  碓氷 光男  王  建青  大久保利一
越地 耕二  澤田 廉士  白石 洋一  平  洋一  塚田  裕  西  剛伺
藤野 真久  宝藏寺裕之  三宅 敏広  山内  仁